そば処 愛知家 | さいたま市 南区:愛知家の50品目の仕出し弁当の宅配・配達

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2015/10/19 最後のご来店。


おはようございます。

愛知家のおかみ坪内直美です。

 

今日は、お客様の話を書かせてください。

A様とさせていただきます。

 

10年程ご来店いただいています。

月に一度は必ず、週に2,3度とご来店いただくこともありました。

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よく、ご注文いただいた天せいろ。

 

音楽業界のお仕事をされていて

偶然お店にあった雑誌に

A様の記事が載っていて、一緒に歓声あげたことや

 

お母様を施設に入居されたこと

結婚15年目で子宝に恵まれ、奥様のお仕事を優先させるため

時間の都合がつく現場ではなく、指導の立場にシフトされたこと。

同年齢ということもあり、たくさんのお話をしてくださいました。

 

雪が舞うような寒い日だって、冷たいそば茶。

わさびは多め。お店のみんなが知っている

大切なお客様でした。

 

そんなAさんが半年ほど前から、ばったりとお姿が見えなくなりました。

大切なお客様だけにお送りしている「ソバソバ通信」

そろそろお送りするのは、失礼かな。

 

 

30年もお店をしていると、正直なところよくあることです。

こちらに失礼なことがあった、ということもありますが

忘れられてしまう。お客様がお店を卒業されてしまうのですね。

 

例えば、子供が小さくてお座敷のあるところが良かったけど

大きくなったから、もっとボリュームがあるお店がいい。

 

お店のメニューほとんど食べたし、最近開店した

ちがうお店の方に行ってみたい。など。

 

残念ですが、ある程度は仕方がないな、と思っています。

きっと、A様も他の居心地のいいお店を見つけられたのだろうと。

 

先週、A様の奥様からお電話がありました。

久々のお声に「お久しぶりです!お元気でしたか!」と

ただでさえ大きな声なのに、このときは2オクターブぐらい上がりました。

 

返ってきたのは、信じられないお言葉でした。

「実は、先月主人が亡くなったんです。ずっと体調がよくなくて

それで、伺えなくて・・四十九日の法要を大好きな愛知家さんに行こうと・・」

 

しばらく奥様の涙声が続きました。

 

大きな体を前に倒してそばをすする

A様のお顔がうかびます。

 

昨日、A様の四十九日の法要でした。

霊園までお迎えに行き、久しぶりにお会いした

今年小学校に入学した息子さん。少し痩せられた奥様。

お姉さまにも初めてお会いしました。

 

陰膳にそえられたお写真で、久しぶりに会うことができたA様

最後のご来店です。

目頭が熱くなりましたが、今日はお好きだったものを

食べていただこうと用意したお料理に集中しました。

 

・朝どれ有機野菜のサラダ、

・天然だしで炊いた、里芋・高野豆腐・花にんじんの煮もの

・和牛のステーキ

・おつまみおそばの二八そば

・鰻巻き

・季節のお造り3点盛り

・天然えびの天ぷらと野菜3点

・ひつまぶし

・甲州ぶどう

 

ご自宅までみなさまを送らせていただきました。

決して近い距離ではなく、この道のりを10年近く

通っていただいたのかと思うと・・

お送りした後に、前方が涙で曇り車を路肩に停めました。

 

A 様、長年のご来店ありがとうございます。

奥様と、息子さんの胃袋はお任せください。